教科書会社が検定中の教科書を教員らに見せて謝礼を渡していた問題で、義家文部科学副大臣は８日、教科書会社の社長らを前に、「我が国の教育全体を失墜させる事態だ」と強く批判した。

　この問題は、教科書を発行する三省堂と数研出版が、見せることが禁止されている検定中の教科書を教員らに見せて謝礼を渡していたもの。

　義家副大臣は、約３０社の教科書会社の社長らの前で、「我が国の教育全体への信頼を失墜させるものと考えており、そのような教科書会社は、教科書の発行に携わる資格はないとのそしりを免れないと思っています」と述べ、教科書会社の姿勢を強く批判した。

　また、文部科学省は、全ての教科書会社にこうした問題がないか調査を求めているが、義家副大臣は、不備があれば発行者の指定取り消しを含めた対応をとる方針を明らかにした。