天皇陛下「相互理解と友好の絆願う」比訪問
国賓としてフィリピンを訪問している天皇皇后両陛下が27日、大統領主催の晩さん会に出席された。
マラカニアン宮殿で行われた晩さん会で、天皇陛下は、太平洋戦争で日米両国のし烈な戦闘により、多くのフィリピン人が命を失い、傷ついたと改めて述べられた。
天皇陛下「このことは、私ども日本人が決して忘れてはならないことであり、この度の訪問においても、私どもはこのことを深く心に置き、旅の日々を過ごすつもりでいます」
その上で、今回の訪問が、「両国国民の相互理解と友好の絆を一層強めることに資することを深く願う」と挨拶された。
一方、アキノ大統領は「両国の歴史に影を落とした時期に、他者が下した決断の重みを背負ってこられねばならなかった」と両陛下に対する畏敬の念を語り、「人生のこの時点でお越しくださる選択を思うといっそう意義深い」と述べた。
晩さん会に先立ち、両陛下は27日、フィリピン人戦没者の慰霊碑に花を供え、2分近くにわたって頭を下げ拝礼と黙とうをささげられた。