×

比訪問 両陛下、激戦地で戦没者慰霊

2016年1月27日 18:02
比訪問 両陛下、激戦地で戦没者慰霊

 フィリピンを訪問している天皇皇后両陛下は27日、国賓としての歓迎式典に臨まれた。夜には、大統領主催の晩さん会に出席される。

 到着してから天皇皇后両陛下は行事に忙しく過ごされているが、26日は日本人の若者たちと懇談して、一緒にマニラ湾に沈む大きなオレンジ色の夕日をご覧になった。

 その時に、ちょうど夕日が沈むあたりが激戦地だったコレヒドール島だと聞いて、陛下が海を見つめられていた表情がとても印象的だった。

 宮内庁幹部は「過去にあれだけのことがあった訳ですから、陛下の心の中にはフィリピン訪問のお気持ちはずっとあったと思います」と話している。

 26日午後にマニラに到着した両陛下は、27日午前、マラカニアン宮殿の広場で歓迎式典に臨まれた。午後にはフィリピン独立運動の国民的英雄、ホセ・リサールの記念碑に供花したのち、フィリピン人戦没者を慰霊するため「無名戦士の墓」を訪問された。これは、両陛下の強いお気持ちで予定に組み込まれたもので、両陛下は2分近くにわたり拝礼をされていた。

 太平洋戦争で日本人50万人以上、フィリピン人100万人以上ともいわれる人々が亡くなった最大の激戦地のひとつ、フィリピン。

 去年6月にアキノ大統領が来日した晩さん会で陛下は「深い痛恨の心」と表現された。

 この後、晩さん会でのスピーチの内容が注目される。