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前に進めない人も… 岩手・釜石市から中継

2016年3月11日 12:34
前に進めない人も… 岩手・釜石市から中継

 11日、東日本大震災から5年を迎えた。岩手県釜石市からテレビ岩手・藤村恵一アナウンサーが報告する。

 釜石市の根浜海岸にいる。この地域では住宅約1700棟が全半壊し、死者・行方不明者は合わせて580人に上った。東日本大震災による岩手県内の死者数は関連死を含め5100人を超え、いまだ1100人余りが行方不明のまま。

 あの日から5年。県内各地は、朝から鎮魂の祈りに包まれている。当時の町長を含む職員40人が犠牲となった大槌町の旧役場庁舎前では、午前8時から町の職員が出席して追悼式が営まれた。式では平野公三町長が、「再び災害で命を落とす人がないまちづくりをしていく。われわれを見守りください」とあいさつした。

 また、町内の寺では犠牲者の遺族が墓を訪れ、家族の霊に花を手向ける姿が見られた。

 津波で娘を亡くした女性「何年たっても同じ。元気でいますよ。また会いに来ますよって…」

 岩手県内では11日、大船渡市で県と大船渡市の合同追悼式が開かれるなど各地で鎮魂の一日となる。復興が進み、自宅や店舗の再建を果たす人がいる一方で、様々な事情で前に進めない人もいて、その格差がひろがりつつある。そういった人たちを社会全体で支えていくことが求められている。