東日本大震災から5年…復興に向け課題残る
東日本大震災の発生から11日で5年になる。岩手・宮城・福島の3県ではいまだ約5万8000人が仮設住宅での生活を余儀なくされるなど、復興に向けた課題は依然として残されている。
東日本大震災の発生から11日で5年になる。この日は各地で犠牲者を悼む催しが行われる。
警察庁によると、これまでに1万5894人が死亡し、2561人が行方不明になっている。また、NNNのまとめによると、岩手・宮城・福島の3県では、避難している人の数は減ってはいるものの、依然として約5万8000人が仮設住宅での避難生活を余儀なくされている。復興庁によると、完成した災害公営住宅は、3つの県で計画のほぼ半数にとどまっていて、被災者の新たな住まいをどう確保するかが課題になっている。
一方、福島県では福島第一原発の事故の影響で約9万7000人が県内外での避難生活を強いられている。政府は除染を進めるため、除染で出た土を保管する「中間貯蔵施設」を大熊町と双葉町に建設する予定だが、これまでに確保できた用地は必要な面積の約1%にとどまっている。また、除染が進んで避難指示が解除された自治体でも、放射能への不安やインフラが整備されていないことなどから、住民の帰還は進んでいない。