神奈川の巨大団地に“ベトナムタウン”?
日本にいる留学生の数を国・地域別でランキングすると、1位は中国、4位が韓国とおなじみなんですが、実は2位がベトナムなんです。中華街やコリアンタウンのように“ベトナムタウン”というのはある?ということで、大学生の奥村莉子ちゃんが調査しました。
■こんな場所にベトナム食材店?
小田急線「高座渋谷駅」から歩くこと15分…と、そこに!
莉子ちゃん「あ!ありましたお店!」「え?あれ何語でしょう」
看板には見慣れない言葉がありました。店内に入ってみるとココナツがあります。実はここ、ベトナム食材の販売店。現地のスパイスや調味料がところ狭しと並んでいます。迫力の自家製の焼き豚もありました。まさに雰囲気はベトナムです。
オーナー「バインミーもあります」
■ベトナム版サンド「バインミー」
バインミーとはベトナム版サンド。炭火でじっくり焼いた焼き豚と、パクチーなどをベトナムしょう油などで味付けして、売られていました。
莉子ちゃん「豚肉がすごくおいしいんですよ。チリソースがすごいピリっときいていて、うま味がすごい凝縮されているっていう感じです」
でもなぜ、ここにベトナム食材のお店が?
オーナー「ここはベトナム人が多いところ。ここはほとんどベトナム人」
■約40年前からベトナム人の定住支援
神奈川の一角に存在したベトナムタウン。気になるこのエリアを、上空から見てみると、お店の周りにあるのは、多くの団地。実はここ、いちょう団地という神奈川県で最大戸数の団地で、川を境に横浜市と大和市にまたがっている場所です。団地の敷地内は、ベトナム語の標識が普通にありました。いちょう団地連合自治会の方にお話を聞いてみると―
副会長「同じ棟にベトナムの人たちがいるっていうのが当たり前の生活になっていて、百何十世帯って、おられるのではないでしょうか」
実は、この団地は約40年前からベトナム人を受け入れてきました。当時、難民としてやってきたベトナム人の定住を支援する施設が、大和市にあったことが背景にあるといいます。この団地では、ベトナムの人がいるのがごく当たり前の世界。ここはまさに、「リトルハノイ」と言っても過言ではないかもしれません。
■たこ焼きみたいな「バンホ」
約40年にわたって、団地に住むベトナム人向けに営業してきたベトナム料理店もありました。本場の味が売りです。しかし、今やその味を聞きつけ、さまざまな人たちが、遠くからわざわざ食べに訪れるそう。こちらのオススメメニューが「バンホ」。米粉の生地を使った、日本のたこ焼きみたいな食べ物ものだといいます。
莉子ちゃん「日本では本当に食べたことがない味で甘いです!この皮のような部分はカリッカリしているんですけど、とってもソースがまろやかでおいしいです」
特徴は、ココナツソースの甘さ。エビやお肉などの具も乗っていて、小腹がすいた時、おやつとして愛されている食べ物だそう。
ベトナムの本場の味を楽しめる神奈川県の“リトルハノイ”、みなさんも、いかがでしょう。