「生前退位」今後は? 笛吹雅子記者が解説
天皇陛下が、生前に天皇の位を皇太子さまに譲る「生前退位」の意向を持たれていることが明らかになった。宮内庁担当の笛吹雅子記者に聞く。
陛下が生前退位の意向を固められた背景は何なのか-。
陛下は、公務に対する姿勢など「今の時代にふさわしい皇室」のあり方を大切にされてきた。そのため、これは急に出てきた話ではなく、前々から、先々のことを考えられて、そのようなお気持ちを周囲に話されていたという。
明治以降初めてとなる「生前退位」だが、今後はどう進められるのか-。
宮内庁は、これまで段階的に年齢にふさわしいご公務のあり方を見直してきたが、今の皇室典範には、天皇が生前に退位する規定がない。もし退位されたとしたら、元号は新しくなる。
ただ、陛下がどういう立場で、どのようなお名前になるのかも定められていないし、皇太子は天皇の長男ということになっていることから、秋篠宮さまがどのような立場になるのかなども検討が必要になってくる。
いずれにせよ、皇室典範や関連する皇室経済法の改正を含めた議論が必要で、それには数年かかるとみられている。