東京・豊洲市場の一部で「盛り土」が行われていなかった問題で１５日、安全性を再検証する専門家会議の初会合が行われた。

　この日の専門家会議は築地市場の講堂で行われ、市場関係者も傍聴する中で行われた。会議では、都が先月末と今月に行った調査で、青果棟の地下空間３か所で採取した空気から、国の指針値の５倍から７倍の濃度の水銀が検出されたことが公表された。水銀は、水産卸売場棟の地下空間の一部でも指針値をわずかに上回ったということだが、地上や施設の中の空気からは検出されておらず、現時点では原因は分からないということで、今後、詳しく調べるという。

　このほか会議では、豊洲市場での安全性の検証方法などが話し合われたが、傍聴していた市場関係者からは不安の声が相次いだ。

　市場関係者「きちっとみんなが働きやすい場所にしてくれないと、そこ（豊洲）には行かれません。そのへんをよく検討してください」

　専門家会議は、今後も市場関係者の声を聞きながら安全性の検証を続けていくとしている。