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キーワードは「手紙」この秋の注目映画3本

2016年10月20日 19:20
キーワードは「手紙」この秋の注目映画3本

 いくつもの映画会社から評論を求められるほどの映画通である諏訪中央病院・鎌田實名誉院長が、この秋の注目作の中から「手紙」がキーワードになっている3本をピックアップする。


■記憶を失う男が手紙を頼りに

 1本目は28日公開のサスペンス映画「手紙は憶(おぼ)えている」。

 寝る度に記憶を失ってしまう90歳のゼヴ。ある日、友人から1通の手紙を託される。そこに書かれていたのは、70年前、家族を奪ったナチスの兵士に関する情報。ゼヴは友人の思いも背負い、復讐の旅に出る。ただ、最後に待っていたのは驚きの真実だった。


■天才作家が名編集者に残した手紙

 2本目は実話を基にした映画「ベストセラー 編集者パーキンズに捧(ささ)ぐ」。(公開中)

 ヘミングウェイやフィッツジェラルドといった偉大な作家を無名だった時代に見いだした名編集者と、若くして生涯を終えた天才作家、トマス・ウルフとの友情を描いた物語。強い絆で結ばれた2人は、ぶつかり合いながらも数々のベストセラーを生み出していく。

 ただ、編集者パーキンズなしには良い作品は書けないなどと批評されたトマス・ウルフは、編集者の元から離れることに。37歳にして死を目の前にした作家が残した手紙とは。


■音信不通の娘に手紙を…

 3本目は、母と娘の心の葛藤を描いた来月5日公開の映画「ジュリエッタ」。

 スペイン・マドリードで、1人で暮らしているジュリエッタ。ある日、知人から「ジュリエッタの娘を見かけた」と聞き、ショックを受ける。

 今は亡き漁師の夫との間にできた一人娘は12年前、理由も言わずに突然、姿を消し、音信不通に。そのことをジュリエッタは心の奥底にしまい込んでいた。しかし、娘を抱きしめたいという衝動に駆られ、届くはずのない娘への手紙を書き始める。


 今回は「手紙」をキーワードにした映画に注目した。どこにいても、誰とでも、携帯電話やメールなどで簡単に連絡が取れるようになった今だからこそ、一文字一文字思いを込めて書く、手紙にはそれ以上のチカラがあると思う。

 この秋、大切な人に手紙で感謝の気持ちを伝えてみては。