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「海の森」50億円が既に支払われることに

2016年10月28日 22:15

 計画の見直しが検討されている2020年東京オリンピック・パラリンピックのボートとカヌー会場の「海の森水上競技場」の工事で、約50億円がすでに支払われることになっていることが分かった。

 東京都によると、臨海部に建設予定の「海の森水上競技場」の本体工事は、今年3月に建設会社と約249億円で設計と施工を契約し、今年7月に着工している。しかし、それに先立つ作業として、予定地の調査や基本設計、ゴミを陸揚げする「揚陸施設」の撤去と移転の工事はほぼ終わっているため、その費用約50億円が支払われることになっていることが分かった。

 「海の森水上競技場」をめぐっては、都の調査チームが宮城の「長沼ボート場」への変更など計画の大幅な見直しを小池知事に提案しているが、会場が変更になった場合、すでに支払われることになっている50億円はムダになる可能性がある。

 一方、コスト削減のために設置されるIOCと東京都、日本政府、大会組織委員会の4者による作業部会が来月1日から3日間の予定で調整されていることが分かった。IOCの統括部長が仕切り、4者の実務担当者が参加する見通し。作業部会では、会場計画の見直しだけでなく、セキュリティーや輸送など大会全体のコスト削減について話し合われる予定。