厚木基地騒音訴訟で弁論 “二審見直し”も
神奈川県・厚木基地の騒音被害を巡る裁判で、最高裁は31日、周辺住民と国の双方から意見を聞く「弁論」を開いた。自衛隊機の飛行差し止めを命じた2審判決が見直される可能性がある。
この裁判は、自衛隊とアメリカ軍が共同使用する厚木基地の周辺住民約7000人が、国を訴えているもの。1審・2審は米軍機の飛行差し止めを認めない一方、自衛隊機については午後10時から午前6時まで差し止めを命じる初めての判決を言い渡していた。
31日、最高裁で開かれた弁論で周辺住民は「今までのように騒音被害に対する損害賠償を命じるだけでは不十分だ。抜本的な解決には飛行差し止めが必要だ」と主張した。一方、国側は「防衛大臣には幅広い裁量が認められている。自衛隊機の飛行差し止めを命じた判決は誤りだ」と主張した。
最高裁判決は12月8日に言い渡されるが、弁論が開かれたことで2審判決が見直される可能性がある。