厚生労働省の職員３人が、海外出張の際、不正に経費を水増しして飲食や観光をしていたとして、停職などの懲戒処分を受けた。

　停職１年や減給の処分を受けたのは、厚労省、社会・援護局の課長補佐２人と係長の計３人。厚労省によると３人は去年、戦没者の遺骨収集に関わる資料調査のため、アメリカ・メリーランド州に計４回出張した際、車を長時間借りたように見せかけるなどして金額を水増しした領収書を旅行業者に作らせ、浮いた経費を現地スタッフとの昼食代や宿泊費の足しにしていた。また、課長補佐の２人は、借りた車を使ってアーリントン墓地やスミソニアン博物館などを観光していたという。

　水増しした金額と業務外で使った車代は計約１６０万円に上り、３人はすでに返金したという。厚労省は、過去にも同様な不正がなかったか調査するとしている。