基本合意後は関わっていない~浜渦元副知事
豊洲市場の移転問題を審議する東京都議会の百条委員会で19日、浜渦武生元副知事への証人喚問が行われた。
浜渦氏は最後まで、はっきりとした口調で質問に答え、自分の役割については一貫して「用地の取得交渉までで、基本合意後は土壌汚染に限らず、豊洲の開発に関わっていない」と証言した。
豊洲市場の用地取得をめぐっては、なぜ東京都が東京ガスに対し、追加の土壌汚染対策費を求めない合意をして協定を結んだのかが1つの焦点となっており、協定締結前の初期段階で浜渦氏が、どのような交渉をしていたのか注目されていた。しかし、浜渦氏は「自分の役割は用地取得までで、その後は関わっていない」と証言した。
浜渦元副知事「基本合意をしまして、その後のことについては土壌汚染に限らず、その他のことも豊洲開発に関しては一切、私は相談にあずかっておりません」
浜渦氏は一貫して基本合意後は関わっていないとし、基本合意のわずか2週間後に都と東京ガスの担当者の間で結ばれた東京ガスの負担を減らす確認書についても「わからない」と証言した。
その後に汚染対策費用を東京都が負担することになったことについては、「勝手なことをしてくれたと思う。土壌もきれいにすることは東京ガスは十分に承知していた」などと証言した。
一方、豊洲市場への移転が石原知事就任時には既定路線だったかについて、元市場長らは「違う」と証言しているが、浜渦氏は、これまでの石原元知事同様、「すでに豊洲移転はテーマで、豊洲しかないからという話があった」と証言した。