熊本地震から1年 被災地で鎮魂の祈り
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50人の犠牲者を出した一連の熊本地震から1年を迎え、震度7を観測した熊本県の益城町と西原村で15日、追悼式が行われた。
益城町の追悼式には、犠牲者の遺族など約400人が参列した。遺族を代表して、亡くなった河添由実さん(当時28)の母、登志子さん(57)が心情を述べた。
河添登志子さん「悲しみが癒えることはありませんが、私たちが前へと歩いていき生き抜くことこそが、この地震で命を落とした娘や亡くなられた犠牲者の供養だと思います」
会場では、参列者が献花を行った。
一方、西原村でも追悼式が行われた。式では献花のあと、参列者が風船を空に放ち犠牲者を悼んだ。
母親を亡くした園田久美代さん「復興に向けて私たちが明るく元気になっていくこともひとつの復興かなと思いました。村のために少しでもお手伝いができればという思いがあるので頑張っていきます」「(亡くなった母に)頑張っていくよ、元気になるよ、ありがとうと言いたい」
熊本地震では、熊本県と大分県で計50人が亡くなり、避難中の体調の悪化など関連死を含めると225人が犠牲となっている。16日未明には2度目の震度7を観測した本震から1年を迎え、被災地では犠牲者への鎮魂の祈りが広がっている。