「夜中に地震発生」知っておくべき備え
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2日未明に福島県と関東地方を襲った大きな揺れ。茨城県などで震度4を観測した。その約5時間後、関東地方では再び震度4の揺れが発生。夜から朝にかけて相次いだ地震。夜中の発生にはどんな備えができるのか。
2つの地震はいずれも茨城県が震源だった。気象庁によると、最初の地震は東日本大震災の余震とみられ、2回目の地震は「地震の巣」と呼ばれる地震が多い場所で起きたものだという。
「メカニズムが違うため直接的な関係はない」としているが、引き続き同じくらいの規模の揺れに注意するよう呼びかけている。
■夜に地震、注意すべきポイントは
夜、寝ている時に地震が起きた場合、どうすればいいのか。日本防災士会の橋本茂さんに注意すべきポイントを聞いた。
まず、大前提として、ベッドや布団は家具が倒れてこないように配置することが大切だ。寝室には背の高い家具は置かず、置いたとしても腰の高さのものやL字金具などで固定する。
揺れを感じたら、頭を守ることが第一だ。布団をかぶったり、枕で頭を覆ったりするようにする。物が落ちてくる場合もあるので、目はしっかり開け、周りの状況を見て身をかわせるようにしておく。
■ベッドのそばに置いてほしいモノ
ベッドのそばには、懐中電灯、スリッパ、笛を置いておく。地震で散らばってしまう可能性があるので、袋などに入れて、ベッドにくくりつけておいたほうがいいという。
部屋の中は真っ暗なので、懐中電灯をつけて、ガラスなどが飛び散っている可能性もあるため底が厚めのスリッパを履いて、家族の安否確認や、出火していないか確認する。
笛は、家の中から出られなくなった時など救助を呼ぶ時に役に立つ。
また、寝ている時に地震が起きると、実際の震度より大きく感じる傾向にあって、日中の地震に比べて思うように対応できなくなるため、備えを十分にしておかなければいけないという。
■寝室の環境 再確認を
1995年の阪神・淡路大震災の発生時刻は午前5時46分で、多くの人が寝ている時間だった。このため、寝室の本棚やタンス、仏壇などが倒れ、圧死した人が大勢いた。
寝ている最中に起こる地震は心構えができていない分、危険度が高くなり、寝室の家具の配置やちょっとした備えが生死を分けることがある。
寝室の安全性に問題がないか、あらためて確認をしてほしい。