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増える“スマホ当たり屋”対処法は?

2017年8月2日 18:31
増える“スマホ当たり屋”対処法は?

 兵庫県神戸市で、駅のホームでスマートフォンを操作しながら歩いていた女性にわざとぶつかり、重傷を負わせたとして、63歳の男が逮捕された。いわゆる“歩きスマホ”をする人に、わざと体当たりをする“当たり屋”の行為が今、増えているという。

 JAFが歩行中のスマホの危険性を検証した映像がある。女性がスマホを操作しながら横断歩道を渡っていると、歩行者と衝突してしまった。視線を表した映像を見ると、視線はスマホに集中している。

 スマホを持っていない時と比べると視界は大きく狭まり、人にぶつかるなどのリスクが高まるという。

 実際、東京消防庁管内でぶつかったり転んだりするなど“歩きスマホ”に関わる事故で救急搬送された人は年々増えていて、去年は50人と過去5年間で最も多くなっている。

 さらに先月には、神戸市の駅のホームで歩いていた女性にわざとぶつかり重傷を負わせたとして、63歳の男が逮捕された。防犯カメラにはわざと肩をぶつける様子が映っていたという。

 いわゆる“スマホ当たり屋”の事案が今、相次いでいるという。虎ノ門法律経済事務所・西村志乃弁護士によると、あらかじめ壊れたスマホをバッグに入れていてわざとぶつかり、「スマホが壊れた」など因縁をつけ、金銭を要求するケースがあるという。

 当たり屋に遭遇してしまった場合、決してその場でお金を払ってはいけないという。

 西村弁護士は「当たり屋は警察沙汰になることを好まないので、何か不当な要求をされたと感じた時には、警察を呼んだり『警察に行きましょう』と答えることが正しいと思います」と話す。

 海外では“歩きスマホ”対策に乗り出すところも出てきた。

 アメリカ・ハワイのホノルル市では、道路を横断する際の“歩きスマホ”を今年10月から禁じる条例が可決された。交通事故を減らすことが目的で、違反者には約1600円から1万円の罰金が科されるという。

 自分の身を守るためにも、スマホの扱いには注意が必要。