通行止め…なぜ長引いた?首都高「3つの特徴」 53時間ぶり全面解除も…物流に影響
大雪の影響で5日の昼から続いた高速道路の通行止めは、7日夕方、ようやく全面解除されました。丸2日を超える通行止めで、影響があちらこちらに…
7日夕方、東京の大動脈は、ようやく正常に動き始めました。
3日間にわたった通行止めにタクシー運転手は…
タクシー運転手
「下道が渋滞していた」
――かなり渋滞はひどかった?
タクシー運転手
「そうですね、きのう(6日)からきょう(7日)にかけて」
――お客さんへの影響は?
タクシー運転手
「高速が使えないので時間がたくさんかかりました、倍ぐらい」
5日に降った雪の影響で「通行止め」となっていた首都高速道路。除雪作業は夜通し行われていて、道路上には多くの作業員が手作業で除雪する様子もみられました。
当初、7日朝までに通行止めはすべて解除されるとしていましたが、午前7時ごろになっても大部分が通行止めのままでした。
時間がたつにつれ徐々に解除されていき、午後4時半、ようやく全面で通行できるようになりました。
約53時間にわたった首都高の通行止めにより、都内の青果店には、ある影響が出ていました。
青果店 店長
「水曜日はフルーツが10%オフ。バナナとイチゴが目玉だが、イチゴが届いていない。ここ(店頭)に一面に(イチゴを)並べる。赤いのを一面に並べる形で、いつもは、やっています。(イチゴが)届いていないから、きょうはお総菜が…」
イチゴの変わりに店頭に並んだお総菜。すると…
青果店 店長
「今なにかが届いたかも」
イチゴが到着したのでしょうか。
青果店 店長
「延着のトマトですね」
――もともと、いつ届く予定?
青果店 店長
「朝到着予定が午後になっちゃった」
届いたのは、真っ赤なトマト。
青果店 店長
「イチゴは待ち遠しいところです」
――何時ごろに届く?
青果店 店長
「まだ連絡がついていない」
別の商品も遅れているため、運送業者に連絡してみますが…
青果店 店長
「ちょっと電話が混み合っているため、かかりづらくなっている」
ようやくつながるも…
青果店 店長
「だいたいどの辺にいるかわかりますか? 確認とれませんか…」「ちょっと状況がわからないということでした」
――どれくらい遅れる?
青果店 店長
「1日半から2日って」
営業中にイチゴなどは届きませんでした。
青果店 店長
「お客様が待ってくださっているので早く届けたい」
なぜ通行止めは、長引いてしまったのでしょうか。
専門家は、首都高ならではの「3つの特徴」が影響したと指摘します。
横浜国立大学 交通工学 田中伸治教授
「首都高の特徴として高架橋が多い点があげられる。道路が地面と接していないので、地面から熱が伝わらない。冷たい空気が通り抜けるので冷えやすくて路面が凍結しやすい」
さらに、都市部を走っているためビルの影になる場所が多く、路面の凍結が長く続いたのだといいます。
そして…
横浜国立大学 交通工学 田中伸治教授
「路肩が狭くてどけた雪を置いておくスペースがない。出入り口を使って運び出すしかない。除雪作業にも時間がかかる」
首都高は「長時間に及ぶ通行止めとなり、多大な不便・迷惑をかけたことをお詫び申し上げる」とコメントしています。
(2月7日放送『news zero』より)