全日空機緊急着陸 原因は「ダクト」のずれ
先月、全日空機が、客室内の気圧が下がったとして関西空港に緊急着陸したトラブルで、機内に空気を送る「ダクト」のつなぎ目がずれ、空気が漏れていたことがわかった。
このトラブルは先月27日夜、羽田空港発-鹿児島空港行きの全日空629便が、紀伊半島付近を飛行中、客室内の気圧が低下したことを示す警告が出たため、関西空港に緊急着陸したもの。これまでに計器類の不具合ではなく、実際に機内で気圧が下がっていたことが国土交通省への取材でわかっている。
その後、全日空が原因を調べた結果、機内の温度などを調整するエアコンシステムのうち機内に空気を送る「ダクト」のつなぎ目がずれていて、そこから空気が漏れていたという。このため、客室に供給される空気の量が徐々に減り、気圧が下がっていったという。
気圧は、乗客の安全に影響する程度までは低下しなかったが、機長の判断で客室の酸素マスクをおろすなどし、乗客と乗員113人にけがや体調不良を訴えた人はいなかった。
全日空はダクトのつなぎ目がずれた原因を調べている。