水害…最初の備え 高性能降雨レーダー見て
水害から自分の身を守るためにどんな備えが必要なのか、水に関する防災に詳しい中央大学理工学部・山田正教授に話を聞いた。
――水害から自分の身を守るためにはどんなことが必要なんでしょうか?
気象情報、降雨情報を見て、自分で判断して行動をする力をしっかりと身につけて下さい。
――川の水位が上がるのはあっという間なんですね。
川の水位が低くても流木でつまってあふれてしまうこともあります。
――雨レーダーの確認が非常に重要だと聞いたのですが。
国土交通省が運用する「XRAIN」という高性能の降雨レーダーシステムがあります。これを日頃から見て慣れておいて下さい。1時間前くらいから5分ごとの状況を動画で見ることができます。プロでなくても、いつごろ雨がくるのかを予測できます。
――いまモニターに映っているのは、7月6日の夕方から夜にかけての四国地方のレーダーです。黄色や赤くなっているところはただちに避難をしなくてはいけないところです。この雨雲の動きを見れば、目安として自分の住まいにどれだけの危険が及ぶのか、わかるということです。パソコンやスマホで、すぐ見られるようにしておくとよいですね。
――いざ避難となった場合に、どういったものを備えておく必要がありますか?
夜は「長い棒を持って出ろ」といわれています。川か道路かわからなくなりますので。あとはライト付きヘルメットで、これは一家に必要な数だけそろえて欲しいですね。それから食料は地震でもそうですが、3日分は用意しておいて下さい。
――避難方法で大切なことはなんでしょうか。
市役所や区役所がハザードマップというものを配っております。それを日頃から見て、どういうふうに避難をすればいいのかを家族で相談して決めておいて下さい。
――日本の防災教育はまだ足りないのではないかということですが。
小学校、中学校、高校などでも必要な防災教育をもっと増やしてほしいです。