「休んだのはあなたの判断です」子育て中の保護者への「助成金」会社が“拒否”する例も…
新型コロナの東京の新規感染者数は、月曜日として過去最多となりました。保育所などの休園も、3週続けて最多を更新しています。休園や休校で仕事を休まざるを得なくなると、実は助成金がもらえるはずなのですが、支給されないという問題が起きています。
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過去最多を更新し続けているのは、コロナによる保育所などの休園。3日時点で777か所と、1か月ほど前と比べ、111倍に。相次ぐ休園や休校で、いま、ある問題が起きています。
2人の子どもを育てる母親
「『会社では協力しないです』 という(返答がきた)」
去年、小学校が休校となった母親が会社から拒否されたのは、「小学校休業等対応助成金」。
休園・休校などで、仕事を休まざるを得なくなった保護者らに対し支給されるもので、原則、保護者からの申請を受けた企業が労働局に申請し、一日あたり最大1万5000円が支給されます。
しかし、会社が申請してくれないケースが多発しているといいます。その理由は──
会社側の返答
「お子さんがいらっしゃる方の中には、なんとか工面して出社されている方もいらっしゃるので、社内的な均等を図る為になります」
助成金の申請を断られた母親
「『そんなことある!?』って…。在宅で対応している人もいるけど 、『ほとんど仕事にならない』と聞くし、高い料金を払って託児サービスとかを使ってる人もいるし、みんな、なんとかなっていないけど、どうにかしている(状況だと思う)」
この助成金、企業が応じない場合は個人で直接申請することもできますが、申請には企業側から「会社を休んだ」という証明が必要です。
国の認定を受けた、“子育てサポート企業”に勤めているという女性は──
助成金を受け取れなかった3児の母親
「どうしても個人申請させてもらえないか問い合わせたが、(会社から)断られまして…『休んだのはあなたの判断です』(と言われた)」
去年、保育所の休園などで、1か月ほど仕事を休むことになりましたが、会社の協力が得られず、助成金を受け取れなかったといいます。そのときの給与明細だという書類を見せてくれました。
助成金を受け取れなかった3児の母親
「そうですね、(ひと月で)2519円です」
保育園の休園などで出勤できなかった去年9月の給与は、1か月分で2519円。企業の協力が得られず、国の助成金を受け取れなかった女性が求めることを聞きました。
──申請の仕組みがどのように変わるとより使いやすい?
助成金を受け取れなかった3児の母親
「会社を通さずに、国へ申請できるシステムを作っていただけたら。(企業側も)会社に振り込まれるお金がすごく遅いと聞いた。(企業への支給を)スピーディーに、迅速に、国がしてくれたら、企業側もすすめやすいと」
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全国で新たに確認された感染者は6万8039人(7日午後10時時点)。厚労省によると、6日時点で重症者は1143人で、4日連続で1000人を超え、増え続けています。
(2月7日放送『news zero』より)