取材班カメラが日光の「クマ」とらえる 市内で目撃相次ぎケガ人も… もし遭遇したら?
2日、栃木県日光市で日本テレビのカメラが、遭遇した「クマ」の姿をとらえていました。全国でも「クマ」の目撃が相次ぐなか、日光市でも男性がケガをしたということです。
2日午後、栃木県日光市で、私たちのカメラがとらえたのは…体長1メートルを超える1頭の「クマ」。
日本テレビ 清水彰記者
「安全のために、車の中から撮影しています。沢の下から、クマが登ってきました」
「警察来ました。パトカー来ましたね」
「木に登りますね」
すると…。
「爆竹を鳴らした…慌ててクマが逃げていきます」
「警察も、撃退スプレーを持って様子を見に来ています」
クマが現れたのは、午後3時ごろ、栃木県日光市の観光地「竜頭滝」です。
「現場は一時、騒然としました。観光客が集まってきています」
この近くでは最近、連日のように「クマ」が目撃されていました。
目撃現場近くのカフェの人
「今年に入って初めて見たのが、先週の金曜日(28日)。あとは、きのう(1日)ときょう(2日)」
──きょう(2日)も見たんですか?
目撃現場近くのカフェの人
「けさ、出ていたので」
動画を見せてもらうと…先週金曜日も、1日も2日も、クマが木にのぼる様子が撮影されていました。
目撃現場近くのカフェの人
「場所は、実をつけている桜の木」
──おなか、すかせている?
目撃現場近くのカフェの人
「おそらく、おなかをすかせてて…桜の木をばきばきに折られて、それを食べてるような」
市内では、別の場所でも相次いで目撃されていました。
先月24日、近くの学校でも、木に登る様子が…。
「ツキノワグマだ」
ここでは、先月24日以降、連日のように「クマ」が出没しているといいます。
(※先月24日・27日・29日・30日・1日)
人が襲われる被害もでています。
「男性は、こちらで休んでいたところ、背後からクマに襲われたということです」
1日、50代の男性がクマに襲われ、左腕をひっかかれたほか、背中などにもケガをしました。
男性は、「2頭から3頭のクマを目撃した」と話しているといいます。
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なぜ「クマ」の目撃が相次いでいるのか、専門家は…
東京農業大学 森林総合科学科 山崎晃司教授
「この時期に動きが目立つ1つの理由が、食べ物が一番ない時期なんですよね」
「ハイキングとか登山した時に、食料の保管をきちんとするとか、捨ててこないのが最低限(大切)」
専門家によると、もともと日光は「クマ」が多く生息している地域だといいますが、1日は神奈川県相模原市でも2件、クマの目撃情報がありました。警察が“防犯メール”で注意を呼びかけています。
昨年度の「クマ」によるケガ人は、全国で過去最多の219人。前年度の約3倍にのぼり、そのうち6人が亡くなっています。
(2023年度:219人 2022年度:75人 ※環境省による)
では、もし私たちが「クマ」に遭遇した場合、どうすればいいのでしょうか?
東京農業大学 森林総合科学科 山崎晃司教授
「クマが攻撃態勢に入ってしまうと、できることがもう限られてますので、それ以上クマを刺激しないように…その場から走って逃げたりしないで、ゆっくりクマの方を向いたまま、後ろの方に退散していくとか。騒いだり、大声を出したりしないことも大事です」
(7月2日放送『news zero』より)