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タイヤが女児に直撃…意識戻らず 運転手ら2人の初公判 父親「反省感じられない」

2025年1月17日 6:12
タイヤが女児に直撃…意識戻らず 運転手ら2人の初公判 父親「反省感じられない」

札幌市で2023年に走行中の車のタイヤが外れ当時4歳の女の子に直撃した事故で、車の運転手と車の所有者の男2人の初公判が開かれました。2人は起訴内容を認めましたが、女の子の父親は裁判後に会見し、「反省が感じられない」と、複雑な思いを語りました。

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事故にあった女児の父親
「被害にあった二女は、いつも明るくておしゃべりが好きな家族のムードメーカーでした。また正義感が強く、将来は警察官になりたがっていました」

初公判を終え、娘への思いを明かした父親。当時4歳だったまな娘。しかし事故から1年2か月たった今も、意識は戻っていないといいます。

事故にあった女児の父親
「病院の先生からは、今後、意識が戻らないだろうと。私も妻も、事故現場に一緒にいた長女も、いまだに気持ちを立て直すことができていません」

2023年11月、札幌市で走行中の軽乗用車のタイヤが外れ、歩道にいた女の子に直撃した事故。女の子は幼稚園からの帰り道で、父親と手をつなぎ、姉と3人で歩いていた時に、事故に巻きこまれました。

札幌地検は、車を運転していた若本豊嗣被告を、過失運転致傷と道路運送車両法違反の罪で起訴しました。

起訴状によると若本被告は、軽乗用車を不正に改造し点検を怠った結果、ナットの緩みに気づかないまま車を運転。外れたタイヤを女の子に直撃させ、けがをさせたとされています。

また車の所有者の田中正満被告(51)についても札幌地検は、同じく車を不正改造した罪で起訴しました。

事故車は“改造車”で、不具合を感じた田中被告が「車に詳しい」という理由で、若本被告に預けていました。

16日に行われた初公判で、2人は「間違いないです」と、ともに起訴内容を認めました。

検察は「ナットの締め付けが不十分だったことがタイヤ脱落の原因」と主張。また「不正に改造したことは脱落の直接的な要因ではないが、不正改造が不具合を感じにくい状況にしていた」とも指摘しました。

事故にあった女児の父親
「これまでの被告人らの対応を見ていると、心から反省しているとは感じられません。自分の娘が病院で意識不明なのに、どうして被告の方は普通に生活しているんだろうと不満はあります」

父親が明かした複雑な思い。そして“なによりも訴えたいこと”としたのが…。

事故にあった女児の父親
「事故の原因が単なる『整備不良』という言葉で済ませてほしくない。被告人らは違法な改造をした車を運転していて、車に異常を感じていたにもかかわらず、幼稚園や小学校が並ぶ下り坂を走行して事故が起きました。異常を感じている車の点検のために、このような危険な場所を走行しようとするでしょうか。二度とこのような被害に遭う方が現れないように、社会全体の問題として訴えかけていきたい」

次回の裁判は来月17日に行われる予定です。

(1月16日放送『news zero』より)

最終更新日:2025年1月17日 6:12
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