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台風の雨風ピークや進路…木原予報士が解説

2018年8月8日 18:06
台風の雨風ピークや進路…木原予報士が解説

台風13号の今後の進路などについて、木原実気象予報士が解説する。

■台風は相変わらずゆっくり進んでいるようだが

台風13号は依然として強い勢力を保っている。午後5時現在、八丈島よりだいぶ北の方までやってきた。暴風域は陸地にかかっていないが、風速15メートル以上の強風域は静岡や関東の大部分、福島の一部にかかっている。

台風が近づく前にすでに高い波も海岸に押し寄せている。現在、静岡から宮城にかけての広い範囲に波浪警報が発表されている。

一つ確認すると、警報というのは重大な災害が予想される時に気象庁から発表されるものから、波による重大な災害が起こりうると気象庁が予想している地域。特に台風のコースからすると関東から東北の太平洋側に高波が集中し、沿岸部でも6メートルから10メートルの波が押し寄せると予想されている。

ここでも一つ付け加えると、9日は大潮で、また海面の高い時期。そのため9日も台風による高波と高潮の起きるおそれがあって警戒が必要。台風12号では小田原で車が高潮にのまれたということがあったが、似たような状況が起こりかねないとも言える。

■台風が関東地方に最も近づくのはいつだろうか?

台風の今後の進路。台風13号は強い勢力を保ったまま関東、東北の海岸線に沿うように北上していく。予報円の西側のコースを通れば房総半島に最も接近するのが9日明け方頃になる見込みで、その後、上陸する可能性もある。

そして東北の沿岸を北上し、福島沖あたりまでゆっくり進んだ後に東よりに向きを変えて今度は速度を上げながら本州から離れていく見込み。

雨雲の予想を見ると、台風の中心付近の雨雲が時計の針と反対方向に回転しながら関東や東北の沿岸部に降り始める様子が分かる。活発な雨雲が関東地方や福島沿岸にかかってくるのが9日午前9時頃で、局地的には1時間に80ミリを超えるような猛烈な雨が降るおそれがある。

■この後の雨や風のピークはいつ頃になるのだろうか?

関東甲信や伊豆諸島は午後6時頃から警戒が必要となる。予想雨量は多い所で、9日昼まで関東で350ミリ、東北で200ミリ、甲信で180ミリ、伊豆諸島で150ミリ。10日昼までに東北で100~200ミリ、関東、北陸で100~150ミリとなっている。

今回の台風は動きが遅いのでピークの状態が長く続くおそれがある。東北地方では8日午後9時頃から9日深夜頃までピークが続き、雨や風に警戒が必要となる。

また関東甲信地方は8日午後6時頃から9日午後9時頃まで、伊豆諸島では8日午後6時頃から9日午後3時頃までピークが続くとみられる。9日朝も交通機関などに注意が必要となる。