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「ナゼ閉店?」台風で困惑した外国人たち

2018年10月3日 16:01
「ナゼ閉店?」台風で困惑した外国人たち

世の中で議論を呼んでいる話題について、意見を聞く「opinions」。今回の話題は「災害時、訪日外国人をどう守る?」。訪日外国人向けの事業に取り組む大森峻太氏に聞く。

先月、最大震度7を観測した北海道の地震の際、現地に滞在していた訪日外国人旅行者が「困ったこと」について、ある調査会社が聞き取りを行った。すると、「停電でスマホの充電などが困難だった」「停電で情報が得られなかった」と停電に関する回答が最も多い結果となった。さらに、「言葉がわからず、どこに行けばよいか、わからなかった」といった回答も見られた。


――大森さんに意見をお聞きします。フリップをお願いします。

『“リアル”な外国人対応』――いろんな災害が日本全国で起きていると思うんですが、渋谷でもそういうことがありました。台風が先週末にきましたが、その時、渋谷の観光案内所には人がたくさん来ていました。理由は多くの電車の運休が決まった時、改札の前のお知らせには日本語だけで書かれていたために、それを知らずにみんな街に繰り出していました。

ただお店が午後6時とか7時でどんどん閉まっていくと、その際、「渋谷は夜の街じゃないのか?」とすごく言われまして、そこで今日は電車無いんですよというとみんな驚いていて、全く知らない人もたくさんいました。そんな時に重要になってくるのが、この『“リアル”な外国人対応』です。

“リアルな”という部分は、インターネットとかではなくて、オフラインで外国人に「今日、ノートレインだよ」のような簡単な日本語でもいいので教えてあげたりとか、掲示板も英語とか中国語にしてあげるとか、シンプルな言葉でいいと思うんですけど、そういうのが全然できていなくて困っている方が多いです。

今後政府目標として、3000万人、6000万人というのがあると思うんですが、達成するためには、やっぱりそういったことが重要なのかなと思います。


――特に2020年に向けて、外国人観光客も増える中、「何かしたい、でも英語話せない」という方も多いと思います。

そういう時に一言、周りにいる人たちに「今日、ノートレインだよ」と声をかけてあげたりとか、普段からも道案内などで困っている旅行者がたくさんいるので、簡単な英語でいいので聞いてあげると「日本はすごくいい国だ」という風になると思うので、そこはこれから大きな課題になってくるのかなと思います。


■大森峻太氏(29)プロフィル
訪日外国人向けの事業に取り組む。大学在学中や卒業後、6度にわたり海外に留学。その経験をもとに訪日外国人観光客向けのボランティアガイド団体を立ち上げた。現在は、観光案内所の運営や有料ツアー事業なども手掛けている。


【the SOCIAL opinionsより】