「レジ袋有料義務化へ」格好いい暮らしとは
世の中で議論を呼んでいる話題について、ゲストに意見を聞く「opinions」。今回の話題は「レジ袋有料 義務化へ」。日本テレビ社会部科学班の中村洋介記者に話を聞いた。
国の審議会は、レジ袋の有料義務化を軸に、レジ袋や容器包装など
使い捨てプラスチックの無料配布を禁止するなどした対策案を示した。決定すれば、国内のレジ袋は例外なく有料となる。
――中村さん、有料化でレジ袋は減っていくのでしょうか?
全体の生活から出る使い捨てのプラスチックの中でレジ袋は1割程度なんですね。それでいうと、効果は限定的だと思います。
とはいっても、レジ袋などの使い慣れたプラスチックを今後使わないようにするというのは結構大変だと思います。これまで以上に手間がかかったりとか、お金がかかったりすることもあると思います。
今年の7月に環境省が国民にアンケートをとっています。そのなかでレジ袋の有料義務化についてどれだけの人が支持しているかで、スーパーですと約55%が支持をしているのですが、コンビニですと約35%に下がります。確かに、コンビニにマイバッグを持っていく人は少ないというのはわかる気がします。
さらに、スーパーで総菜を量り売りしているところで、それを買うときに家から容器を持って行ってそれに入れて買うというようなケース、これを支持する人は約15%にとどまるんです。
一方で、お店のレジで店員さんがいるかどうかも聞かずに、箸やフォーク、スプーンを入れるのはやりすぎだ、過剰だと答えている人は約65%です。
こういうのを見るとプラスチックの便利さや必要性は感じながらも、どんどん使って、どんどん捨てるというのはもうやめたいという気持ちがあるんだと思います。できるところからやっていくしかないと思います。
――それでは、今回のポイントというのは何でしょうか。
「その方がかっこいい」です。
私が取材の現場でよく一緒になるある新聞社の記者がいるんですが昼ご飯に弁当を作ってくるんですね。休み明けなどは前日の夕飯をうまく使って作ってきています。どうして作ってくるのと聞くと、彼はそのほうがおいしいからというんです。
環境問題というと、地球のためや将来世代のためなど、必ずしもそういう大きい気持ちになれなくても、そういう暮らしぶりの方が整理されていて、つつましくてかっこいいと思えるかどうか、そういうちょっとした意識の変化が重要ではないかと思います。
――一人一人の意識が少しずつ変わっていけば、また何かにつながるかもしれませんね。
【the SOCIAL opinionsより】