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乳がんの経験を生かし下着をプロデュース

2018年12月10日 16:27
乳がんの経験を生かし下着をプロデュース

乳がんの経験を生かし負担の少ない下着をプロデュースする女性がいる。製作現場に密着した。

谷藤幹枝さん(49)は、ナレーターやモデルなど表現する仕事に携わり、いまは司会業なども手掛けている。

乳がんが見つかったのは2年前、去年、左胸を全て切除した。しかしその1年後、骨への転移が見つかり左胸を再建する手術は見送った。

そのころ始めたのが、乳がんの経験を生かした下着のプロデュースだ。試作品の打ち合わせに訪れたのはガーゼのブランド。

谷藤さん「この接着テープが痛くてしょうがないんですよね」

ガーゼブランドの担当者「このテープが痛いんじゃないですか」

谷藤さん「そうなんですよ。ありとあらゆるところが当たると痛くて」

締めつけのある下着ではなく、傷口を刺激しないやさしいガーゼ生地を採用している。放射線治療で肌が荒れてしまうため、肌触りも大切な要素だ。

この日、谷藤さんの元に新たな試作品が送られてきた。

谷藤さん「なんか非常に製品っぽくなってきたという感じがしますね」

下着はベストのようなタイプで、着たままでMRIとCTスキャンを受けることができる。

モニターの1人からはうれしいメールが届いた。

「素晴らしい!このようにベビー下着のように縫い目が傷に当たらないように縫われて」

重い病気を抱えながら、手探りで始めた下着のプロデュース。その思いは少しずつ形になろうとしている。

谷藤さん「乳がんの方だけじゃなく、介護の必要な方とかやっぱり動きがしづらいという方々、そういった方々に使っていただけるようにアプローチしていきたいですね」

【the SOCIAL lifeより】