これから夏休み…旅行需要の増加 政府は“行動制限求めない”方針? 専門家からは危機感も
これから夏休みという時期ですが、急激な新型コロナウイルスの感染拡大が続いています。政府は、今の段階では「行動制限は求めない」ということです。一方で、専門家からは危機感も…。
■夏休み “行動制限”しない? 国内旅行需要の増加で…
有働由美子キャスター
「これから夏休みですが、旅行をめぐる政府のコロナ対策を見ていきます。今月開始の予定だった、旅行で割引が受けられる『全国旅行支援』を延期にしました。一方で、14日までだった『県民割』を『来月末まで延長する』と発表しました。また、無料のPCR検査場を駅や空港などに100か所以上設置して、移動時の検査を促していくということです。そして改めて、『行動制限は求めない』ということでした。夏休み前にこれだけ感染が増えていますけど、前回と同じような厳しい対策は、今のところはとらないということですね」
小栗泉・日本テレビ解説委員
「今回は、とにかく『行動制限をしないで乗り切ろう』というのが前提なんです。その理由の1つが、国内の旅行需要の増加です。旅行会社のJTBによると、今年の夏休み期間、15日から8月いっぱいまでに国内旅行をする人の数は7000万人。これは去年の約1.7倍で、コロナ前の97%ほどと、ほぼ同水準にまで回復してきているんです」
「ある官邸関係者は『基本的には行動制限をしないで、医療にかかる負担の軽減と経済回復を両立させる形でターゲットを絞ってやっていく』と話しています。つまり、“ゼロコロナ”は目指さずに感染を抑えつつ、経済も回していこう、というバランスなんです」
有働
「ギリギリのところを目指していこう…ということですね」
■「来月には医療ひっ迫も」専門家は危機感
小栗
「ただ、感染症学が専門の国際医療福祉大学・松本哲哉主任教授は『急激な感染拡大に医療現場は、“このままいくと、やばい”という感覚。来月には医療ひっ迫もありえる。県民割の延長などは、ゆるい雰囲気を出してしまう。今回の政府の対策で、急激に減少することはない』と危機感を示しています」
■「密を避ける」気をつけて過ごす夏 なるべく制限なしの生活を続けるために…
有働
「廣瀬さんは、夏休みの予定について、どのように考えていますか?」
廣瀬俊朗・元ラグビー日本代表キャプテン(「news zero」パートナー)
「今のところは予定を変えないで、稲刈り、ワイナリー訪問など、子どもと一次産業について学びたいなと思っています。ただし、家族でなるべく過ごしたり、外での活動を取り入れて『密を避ける』ということには気を付けたいなと思います」
有働
「『今の段階では、行動制限は必要ない』ということなんですけど、なるべく制限なしの生活を続けるためにも、もし『最近、ちょっと緩んでいるな』と思ったら、少し厳しめの対策、みんなで頑張って乗り切っていきましょう」
(7月14日放送『news zero』より)