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「IT人材 約79万人足りない」どうする

2019年6月24日 18:13
「IT人材 約79万人足りない」どうする

世の中で議論を呼んでいる話題について、ゲストに意見を聞く「opinions」。今回の話題は「IT人材 約79万人足りない」。フォースバレー・コンシェルジュ代表の柴崎洋平氏に聞いた。

経済産業省の調査によると、IT人材は2030年に最大で約79万人不足すると試算した。また今後、十分なIT人材の獲得を図るための方策の一つとして、外国籍IT人材の獲得や活用について検討することは重要としている。

ネット上ではこんな意見が見られた。

「メルカリは、新卒社員の9割が外国人」
「海外に出ていく日本人を、引き留めた方がいい?」
「果たして優秀な外国人は、日本で働きたいのか?」


――この話題について柴崎さんにフリップを書いていただきました。

「アジアの天才IT人材を日本に!!」です。

まず、IT人材に限らず、どの業種、職種も日本は人が足りないんですね。出生数や18歳未満人口が激減していて、我々が生きている間に人口が再び増加に向かうことは、ほぼないわけです。ということは、我々はずっと人材難と闘っていかなければならない。

でも、そんななかで実は、アジアを中心にITエンジニアであれば、かなりの高度な人材が日本を目指してくれます。日本の企業でもアジアの天才IT人材を獲得できるということを我々は自社のサービスで実証できております。これを国としてもっと推進するべきだというふうに私は強く考えています。


――特にどういうところにポテンシャルを感じられますか。

アジアのITエンジニアというのは、インドとか中国を中心に多数いるわけですが、日本は実はアメリカ、イギリス、オーストラリアなどの移民受け入れ大国と比べて、ホワイトカラーの就労ビザというのは非常に取りやすいんですね。

ですので、我々は10年間、この事業をやっていて、大学生の新卒を中心にやっていますが、ITエンジニアでビザが取れなかった人はいまだに一人もいません。もちろん、大学を卒業していなくてはいけないなど、色々な条件があるとはいえ、それを満たしていれば、かなり獲得に優位性があります。

つまり欧米との人材獲得競争というのは、国を超えては起きていない状態で、それは欧米企業の現地採用との勝負なので、日本の国の魅力、企業の魅力でまだまだアジアからであれば優秀な人材をITを中心に獲得できます。それは経済的なインセンティブを含めて提供できるということですね。


――やはり経済的なインセンティブというのは大きいのですか。

世界に移民といわれる人が2.6億人、外国人労働者と呼ばれる人が1.6億人くらいいるのですが、経済的インセンティブなき人の流れというのは一部の難民の方々、政治的状況などで避難を余儀なくされている方々を除けば、もうほぼこの経済的インセンティブを求めた動きになりますね。


――日本という国の印象というのは、そういう方々にとってどうなのでしょうか。

訪日旅行客の激増が示しているとおり、日本は素晴らしい文化や、四季、人のホスピタリティーなどがあります。また世界第3位の経済大国で素晴らしい会社がたくさんあります。そういう意味では彼らを引きつける要素はいくらでもあると思います。


――では、これからの課題としては、そういう人たちが来たい環境を整える国とか企業とかの努力ということになるのでしょうか。

その通りですね。企業が英語化もしくはグローバル対応をしていけば、就労ビザ、ほかの観点で我々は非常に優位性があります。

一方、完全に英語化して世界から人材を受け入れるようと私は提言するのではなくて、人材側にも日本語を学んでもらう。これは3~6か月で一定の日本語が話せるようになりますから、日本語ができる人を世界から獲得しにいくのではなくて、優秀な人材を獲得して、あとから日本語を教育するということがスキームとして確立できれば、日本は人材不足を完全に解消できると私は考えています。


――そして、日本で働く私たちにとっても、そういう方々が来てくれることにより、多様性にあふれる環境になるのでいい刺激になりますよね。

ラグビー、陸上、バスケットボールにおいても色々な国の色々なバックグラウンドをもった方々が日本で活躍しています。これが日本にとって最高の未来を生み出す源泉になると思っています。

【the SOCIAL opinionsより】

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