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住宅街に“巨大ミステリーサークル”正体は

2019年6月26日 20:27
住宅街に“巨大ミステリーサークル”正体は

神奈川・横浜市の住宅街を撮影した航空写真に、きれいな丸い緑色の場所がある。いま、ミステリーサークルか?と話題になっている、この巨大な「円」の正体とは?

◆住宅街の航空写真にぽっかり直径1キロの“緑の円”

神奈川県横浜市泉区の航空写真に、何か、不思議な場所がないだろうか。そう、住宅街にぽっかりとあいた、謎の緑の円。これは一体何なのか…。

ネットでも話題になっている、この“ミステリーサークル”。その正体を突き止めるべく、横浜市に聞いてみると──

横浜市政策局基地対策課 矢口明課長「(Q:何かの間違い?システムエラー?)エラーではなく、実際に真ん丸の土地があります。結構大きくて、直径1キロ」

実際に存在するという。そして、大きさはなんと直径1キロにも。日本テレビは、その“ミステリーサークル”の現場に行ってみた。

◆“ミステリーサークル”内に人影はなく…

住宅が立ち並ぶエリアに、巨大な空き地。面積は東京ドーム16個分にもなるという。そして、ミステリーサークルの中には人が住んでいる様子はない。ミステリーサークルの外には家々が立ち並んでいるが、一歩中に入ると人気はなく、ひっそりと静まりかえっている。大都市・横浜とは思えない異様な光景だ。

さらに、なぜか「FIRE STATION(=消防署)」と英語で書かれた建物に、張り巡らされた有刺鉄線。普通ではないこの場所の秘密とは?

手がかりを、近くの住民が話してくれた。

近くの住民「アンテナがたくさんあって。(Q:アンテナがいっぱいあった)あったんです。ここらへんにもあったんです」

広大な土地に英語の建物、さらにたくさんあったというアンテナ。ミステリーサークルの正体とは──

◆旧日本軍の施設跡が5年前に返還される

横浜市政策局基地対策課 矢口明課長「太平洋戦争時、艦隊の方に通信を送信していた通信所。海軍の施設として利用していた」

市の担当者によると、ここはかつて通信施設として旧日本軍が使っていた場所で、戦後はアメリカ軍の土地となり、5年前に返還されたという。今後は、この土地を公園などに整備する計画があるという。

ではなぜ、きれいな円の形になっているのだろうか。

横浜市政策局基地対策課 矢口明課長「実はどうして丸いか、よくわからないところです。船橋の方に、やはり同じような送信所があって」

◆船橋に「円」の秘密?

実はこうした場所、他にもあるという。横浜市から直線距離で約55キロ離れた千葉県船橋市には、たしかに丸い土地があった。

約100年前、この場所に造られたのは、旧日本軍に命令を送るための大型無線施設。市の博物館によると、当初は中心に200メートルもの高さの塔があり、それを支えるための副塔を円状に配置したため、このような土地の形になったのだという。

住宅街に出没するミステリーサークル。それは、歴史の面影を感じる場所でもあった。