焼岳 噴火警戒レベルを「2」から「1」に引き下げ~気象庁
気象庁は長野と岐阜の県境にある焼岳について、山頂付近を含む想定火口域からおおむね1キロの範囲に影響を及ぼす噴火の可能性が低くなったとして、噴火警戒レベルを2から1に引き下げました。
気象庁によりますと、長野と岐阜の県境にある焼岳では、5月23日から山頂付近を震源とする微小な火山性地震が増加したため、翌日24日に5段階の噴火警戒レベルが一番下のレベル1からレベル2の「火口周辺規制」に引き上げられていました。
その後、先月上旬まで地震活動が多い状態でしたが、中旬以降は低調に推移しているということです。
気象庁は、火山活動が5月23日の地震増加前の状態に戻っていて、山頂付近を含む想定火口域からおおむね1キロの範囲に影響を及ぼす噴火の可能性が低くなったと考えられることから、12日午後2時に噴火警戒レベルを2からレベル1に引き下げました。
気象庁は山頂付近を含む想定火口域内では突発的に火山ガスなどが噴出する可能性があるため、今後、本格的な登山シーズンを迎えるにあたり、登山の際には火山活動の異変に注意するとともに、ヘルメットを着用するなどの安全対策をして、噴気地帯にはとどまらないよう注意を呼びかけています。
一方、衛星を使った観測では、山頂付近の緩やかな膨張の可能性のある変化は依然として継続しているということです。
焼岳周辺では数年おきに震度1以上を観測する活発な地震活動がみられるなど、中長期的には火山活動が高まっている可能性があるため、今後の活動に注意が必要としています。