学校で栽培のジャガイモで“食中毒”なぜ?
兵庫県宝塚市の小学校で、校内の畑で採れたジャガイモといんげん豆を食べた児童13人が食中毒とみられる症状を訴えた。
実は、学校で栽培したジャガイモで食中毒が起きるケースはこれまでもたびたび起きている。
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小学校などで育てられ、調理実習でも使われることが多いジャガイモ。食べ方は、じゃがバターや粉ふきいもなどさまざま。しかし、一歩間違えれば、食中毒になるおそれも…。
9日、兵庫県で会見が行われた。
宝塚市教育委員会・橘俊一学校教育部長「この度は大変ご心配をおかけして申し訳ございませんでした」
宝塚市立美座小学校・井上英義校長「調理実習で使ったジャガイモは、校内において栽培したジャガイモです」
小学校の児童13人が、校内の畑で採れたジャガイモといんげん豆を食べ、食中毒とみられる症状を訴えたという。学校などによると、13人のうち8人が入院した。
宝塚市教育委員会・橘俊一学校教育部長「入院している8人についても、未入院の5人についても、症状は安定して、快方に向かっていると聞いている」
実は学校で、ジャガイモによる食中毒はたびたび起きている。一体なぜなのだろうか。
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10日、茨城県にある農園を訪ねた。
天野野菜・天野廉朗さん「ジャガイモが成長するにつれて、押し上げてっちゃうと(土から)出ちゃうんですね。これが太陽の光に当たると、ここだけが変色して緑色になる」
日光が当たることで、緑色に変わるというジャガイモ。この緑色に変わった部分や芽に天然毒素、ソラニンやチャコニンが多く含まれている。
栽培時に光が当たると、毒素が濃くなるという。そのため、土をしっかりとかぶせることが重要だという。
さらに、ジャガイモの保存方法にも気をつけるべきことがある。
天野野菜・天野廉朗さん「段ボールとかにいれて、少し風通しのいい場所、暗い場所に置くというのが一番いいと思います」
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今回、兵庫の小学校では、朝収穫したばかりのジャガイモを使用していたという。農林水産省は、日光だけでなく、蛍光灯の光が当たった状態で保管していても、天然毒素は増えると注意を呼びかけている。