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国内初「動物性集合胚」の研究計画を了承

2019年7月24日 20:27

文部科学省の専門家委員会は、動物の体内でヒトの細胞から成る臓器を作ることを目的とした研究計画を国内で初めて了承した。

東京大学の中内啓光特任教授のチームによる研究計画は、膵臓(すいぞう)などの臓器ができないように遺伝子を操作したマウスやラットの受精卵にヒトのiPS細胞を入れた「動物性集合胚」を作り、動物の子宮に戻すというもので、誕生した動物は、ヒトの細胞から成る臓器を持つことが期待される。

文科省の専門家委員会は24日、この計画を了承した。ヒトの臓器を持つ動物を出産させることが認められたのは国内で初めて。

チームでは将来的に臓器移植などに役立つことを目的としていて、中内特任教授は、「いろいろな人が懸念を持つ研究であることは理解している。移植臓器は圧倒的に足りない。それをなんとか改善したい」と述べた。