除草目的でヤギを3か月レンタルしてみたら
長野県に住む夫婦が「ヤギのレンタルサービス」を利用した。何のためにヤギをレンタルしたのか取材した。
除草を目的に、長野県駒ケ根市に住む衛藤史朗さん、艶さん夫婦がレンタルしたヤギ。3か月、1頭3000円でレンタルできる。
しっかりしたツノを持つ2歳のメスの“チャーリー”。今年4月に1頭だけレンタルしたところ、その翌日に“ノア”が誕生した。白黒模様のメスのノアは生まれた頃に比べ随分大きくなった。いまでは親子で草を食べ、除草の仕事に励む。
艶さん「借りてきたときは、太っているのか妊娠しているのかよく分からなかった。まさか翌日だとは思わなかった。すごく人懐っこいです。はじめは除草の目的だったのですが、飼っているうちにかわいくて、かわいくて、良かったことは夫婦のかすがい」
人に飛び乗ったり、走り寄ってきたりする。近所の子どもたちも遊びに来る。今では大の仲良しだ。
レンタルから3か月が経ち、この日でヤギとお別れだ。
子どもたち「チャーリー、バイバイ」
ヤギレンタルを行っているのは長野県伊那市にある“産直市場グリーンファーム”。隣接する動物広場でヤギを飼育している。7年前に始めたときは年間17頭、いまでは年間160頭ほどの貸し出しがある。
ヤギの世話をする獣医師の小松由章さん「本当に人間によく懐いてくれて、それこそ家族の一員のような小学校や学校関係には無償で貸し出していますし、ヤギという動物の良さを知ってもらおうと、そういう気持ちでやっています」
グリーンファームの門をくぐる2頭。チャーリーにとっては久々の里帰り、ノアはお母さん以外のヤギと会うのが初めてだ。仲良くやっていけるのか、目元をぬぐいつつも…
艶さん「元気で頑張れよ!」
帰ろうとすると後をついてくる。なかなか離れようとしない。
艶さん「ありゃりゃりゃりゃ」
衛藤さんを追いこして、率先して出入口のほうへ向かうチャーリーとノア。
艶さん「一緒に帰るつもりでいるよ」
ついて来られないよう門を閉じる。
艶さん「他のヤギに、そんなにやられっぱなしではないからね。大丈夫そう。じゃあね、ノア」
さよならするのはつらいけど、こんなところが人気の秘密なのかもしれない。衛藤さんは来年もヤギレンタルを利用する予定だという。
【the SOCIAL viewより】