「成年後見制度」利用期間限定など制度見直しへ 遺言書のデジタル化検討も 法制審に諮問 法務省
認知症などの人に代わって財産の管理などを行う「成年後見制度」について、法務省は制度の見直しを法制審議会に諮問しました。
「成年後見制度」とは、認知症などで判断能力が十分ではない人に代わって、弁護士などの「後見人」が財産の管理や契約などを行う制度です。
この制度をめぐっては一度、制度の利用を始めると途中で利用をやめることができないほか、後見人を変更することもできないことなどから、利用者などからは使いにくいなどと指摘されていました。
これを受けて法務省は15日、より柔軟な制度へ見直すことを検討するよう法制審議会に諮問しました。
法制審議会では今後、制度を利用する期間を限定するなど、より利用しやすい制度へ見直すために、2026年度までに、民法などの改正を視野に検討するものとみられます。
また、法務省は、遺言書の作成についても現在の原則すべて手書きからデジタル化するなど、負担を軽減するための見直しを検討するよう法制審議会に諮問しました。