“不審なメール”にご用心 「電気代」や「水道料金」を要求 だまされないためには
最近、電力会社などを名乗り支払いを求める“不審なメール”が急に届いたことはないでしょうか。そのほとんどが個人情報を盗むことなどを目的とした偽メールです。だまされないための見分け方を専門家に聞きました。
最近、「【緊急】未払いの電気料金についてご連絡させていただくものです」などといったメールが届いていませんか。送り主の欄には「東京電力」とあり、未払いの電気料金があるとして「以下のボタンをクリックして、オンラインでお支払いください」と、支払先のリンクが書かれています。これは、東京電力を名乗る偽メールです。
同様のメールが、12日午前4時ごろ届いたという人もいました。
――メールはどれくらい来ている?
「めっちゃ来ていますよ」
「東京電力」と書かれた偽メールがいくつも届いていました。
「東京電力(の偽メール)めっちゃ最近です。2~3日前からじゃないですかね」
届いた不審なメール。リンクを押すと、東京電力のログイン画面に見える偽サイトへつながりました。本物のログイン画面と比べるとロゴや細かな表記もそっくりで、そのままログインすると、電子マネーで2万円の支払いを要求されることもあるといいます。(フィッシング対策協議会による)
「1回驚きはする。払ってなかったっけ?ってクリックはしたくなる。差出人に東京電力って書いてあるし」
さらに今…
――水道局の未払いって書いていますね
「東京都水道局」をかたり、個人情報の入力を求める偽メールも増えています。
「リアルだよね、一瞬見ただけだと分からないよね」
「やべってなるもんね。やべ、払ってないのかも」
不審なメールの相談は4月6日から入り始め、東京都水道局によると11日までの約1週間で414件まで急増。うち30件は“クレジットカードの番号を入力してしまった”という相談です。
なぜ、今こういったメールが増えているのでしょうか。フィッシング詐欺に詳しい専門家は…
NTTコムオンライン 鈴木伸吾さん
「やっぱり新生活がスタートする時期。公共料金の督促とか、一般的に初めて経験される方が多い時期」
進学、就職にともない新生活を始める人も多い4月。専門家によると、慣れない契約をする季節の変わり目は“狙われやすい”といいます。
12日が大学の入学式だったという親子に話を聞くと、母親のスマホには内閣府を装った偽メールが届いていました。
母親(58)
「マイナポータルサイトにアクセスしたらもらえますみたいな。ちょっと怪しいなと思って」
娘は、この春から一人暮らしです。
大学1年生 娘(18)
「(偽メールが)もし来たら、私、信じちゃうかもしれない」
母親
「いったんママに言うかもね」
大学1年生
「相談するかもしれない」
専門家は、“不審なメールのリンクを押したら最後”、本物のサイトと見分けがつかないといいます。
NTTコムオンライン 鈴木伸吾さん
「1回、ひと呼吸おいて、URLが正しいのか確認する。まず、公式ホームページを今はどこの企業も出しているので、そのサイトにアクセスして(未払い請求などの)案内をメールやSMSで行っているのか、まず確認することが最優先」
少しでも怪しいと感じたら、1人で判断せずに周りの人に相談することが大切です。