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女児救助 中学生お手柄の裏に「父の教え」

2019年10月2日 19:24
女児救助 中学生お手柄の裏に「父の教え」

福岡県で誤って海に転落した7歳の女の子を3人の女子中学生が連携プレーで救った。どうやって女の子を助けたのか。救助の裏側には、父親からの「ある教え」があったという。

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2日、私たちが訪ねたのは福岡県宗像市大島。人口700人の小さなこの島で、この夏“心温まる”救出劇があった。

その主人公となるのが、中学2年生の藤島海琴さん(14)、1年生の草野寧彩さん(12)と本田悠さん(12)。島にある学校「大島学園」のバレーボール部に所属する先輩と後輩。

当日、何があったのか、話を聞いた。現場は、島の玄関口「大島港渡船ターミナル」。8月31日午後4時半頃、部活の練習を終えた3人は波止場でおしゃべりをして過ごしていた。

すると、男性の「人が落ちた」という声が…。声が聞こえた方へ走っていくと、そこにはあわてふためいた父と小さな男の子の姿が。一緒に釣りに来ていた7歳の娘が誤って海に転落したという。

このとっさの出来事に先輩の藤島さんは――。

藤島海琴さん「私が部活帰りだったので、(寧彩さんに)2リットルのペットボトルを持ってきてもらうように、悠さんには小さい弟くんがいたので、その子が落ちないよう見ているように指示しました」

草野さんにはペットボトルを取りに行くように。本田さんには弟を不安にさせないよう付き添うよう冷静に指示を出した。その、藤島さん自身は――。

藤島海琴さん「自分が飛び込むので、お父さん上で待機しててくださいと」

波止場から海面までは2メートル。迷わず海へと飛び込んだ。ペットボトルは浮輪代わりになることを知っていたため、女の子に手渡したという。こうして女の子は無事救出されたが、こうも冷静に行動できたのにはあるワケがあった。

藤島海琴さん「自分の父が漁師をしていて、そういう知識を前に教えてもらったことがあるような気がして」

実は藤島さん、父親が漁師で、幼い頃から海の危険や救助方法を教わっていたため、冷静に行動できた。

そして、そんな藤島さんの指示をしっかり受け止め役割を果たした後輩2人。

本田悠さん「海琴さんが冷静に指示してくれたので自分も動けました」

草野寧彩さん「(女の子が)助かってよかったなと思いました」

バレーボールで培った3人の連携があったからこそ女の子の命は救われた。

3人の行動に感謝した父親は、後日、女の子が書いた手紙を学校に送付。そこには、こう書かれている。

「助けてくれたお姉さんへ 助けてくれてありがとうございます。助けてくれたとき、一緒に海で泳いでくれてすごく楽しかったです」

最近スイミングを習い始めたという女の子。「お姉さんみたいに、他の人を助けてあげられるよう、ちゃんと泳げるようになりたい」と話しているという。

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