心のバリアフリーを!マセソン美季氏の魅力
ゲストいち押しのソーシャルグッドなヒトやモノを紹介していただく「レコメンド」。読売新聞「発言小町」運営責任者・小坂佳子さんに聞いた。
――小坂さんのいち押しを教えてください。
国際パラリンピック委員会の教育委員会メンバーで、長野冬季パラリンピックの金メダリスト、マセソン美季さんです。
――マセソン美季さん、どういった方ですか。
1998年の長野冬季パラリンピックのアイススレッジスピードレースという競技で金メダルを取ってらっしゃるんですね。現在は国際パラリンピック委員会の教育委員会のメンバーで、日本財団パラリンピックサポートセンターでお仕事をされていらっしゃいます。
この前、私どもの「大手小町」というサイトのためにインタビューさせていただいたんですけれど、その中で、施設や設備のバリアフリーってとても大事な大切なんですけれども、それだけじゃなくて、「心のバリアフリーがとても大切なんです」とおっしゃってたんです。
――心のバリアフリーとはどういったことでしょうか?
例えば車いすの方と一緒に外出しようという話になった時、私たちだと、車いすで行きやすい場所だったり、バリアフリーになってる場所を探して行こうとすると思うんですが、その前に、まず車いすの方がどこに行きたいのか。どんなところに遊びに行きたいのかという、車いすの方の意思を尊重するということが大切だというふうに言われました。
確かにその施設がバリアフリーになってなかったとしても、周りの人の協力があればそこに行くことができたり、そこで何かをすることもできたりするので、そういう心のバリアフリーが進めば、障害があってもなくても、生きやすい社会になるということで、マセソンさんたちは、いろいろ活動されています。
――その心のバリアフリーをより具体的に進めるためには何をされてますか。
取材でうかがいましたところ、「心のバリアフリー」を学ぶために教材を作っていって、それを全国の学校に配布し、マセソンさんご自身も37都道府県、約8000人ぐらいの先生方、その授業をするために研修されたそうなんですね。また、社会人向けのセミナーもやっていて、私も取材を兼ねて参加させていただきました。
――マセソンさんの魅力は、どういったところにありましたか。
そうですね、本当にご自分の体験されたこと、例えば電車に乗るときに車いすをけられちゃったとか、そういう体験を身をもってされていて、そのことをご自分の口で社会に発信して、そして共感を得ていく、特にパラリンピックに向けてその機運が盛り上がってる中、精力的に活動されていて、私も応援したいなと思ってます。
【the SOCIAL recommendより】