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リニア“協議難航”静岡の懸念は大井川の水

2019年12月11日 18:01
リニア“協議難航”静岡の懸念は大井川の水

「リニア中央新幹線」の静岡県内の工事の許可をめぐる静岡県とJR東海との間の協議が難航している問題で、JR東海の金子社長は「トンネル工事に着手できないのは大変気がかり」と語った。この問題について、国土交通省担当の猪子華記者が2分で解説する。

     ◇

――「リニア中央新幹線」とは、改めてどのような計画?
まず、ルートですが、2027年に開業が予定されているのは、東京・品川と名古屋を結ぶ区間です。開業すれば、時速およそ500キロで走行し、東京~名古屋は最速40分で結ばれることになり、さらに、将来的には大阪までつながる計画です。


――工事の進ちょく状況は?
工事は沿線の各地で進んでいます。地下のトンネル工事が始まっているところもありますし、先日、途中にできる神奈川県の駅でも工事が始まりました。


――静岡県とは協議が難航している?
ポイントは「水」です。静岡県では、県の北部を地下のトンネルが横切るような工事が予定されています。しかし、ここには大井川という川が流れています。この周辺でトンネルを掘削すると何も対策を講じなければ、その影響で地下の水がトンネル内に流れ出てしまうと想定されていて、結果として、大井川の水が減るのではないかという懸念が、静岡県側から示されています。

JR東海側は対策も示していますが、静岡県が着工を認めない状況が続いていて、国土交通省も両者の議論の調整に乗り出しましたが、着工の見通しはまだたっていません。

JR東海の金子社長は、着工できない状況が続けば、「開業時期に影響を及ぼしかねない」としていて、今後も対策について丁寧に説明し、地域の不安を解消していきたいとしています。

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