原発避難“最大”訴訟 東電だけに賠償判決
東京電力福島第一原発の事故をめぐる全国最大規模の自主避難者の集団訴訟で、山形地方裁判所は17日、国の責任を認めず、東電だけに賠償を認める判決を言い渡した。
この裁判は、国と東電が地震や津波への対策を怠ったため、原発事故によって避難を余儀なくされ、大きな精神的苦痛を受けたとして、山形県内への避難者ら734人が国と東電に総額およそ80億7400万円の支払いを求めたもの。
被告側はこれまで請求の棄却を求めた上で「津波による事故は予見できず、過失はない」と主張していた。
17日の判決で山形地方裁判所の貝原信之裁判長は、国の責任を認めず、東電に対して原告5人に計44万円のみの賠償を命じる判決を言い渡した。