厚労相「クルーズ船全員ウイルス検査」検討
新型コロナウイルスの集団感染が確認されているクルーズ船について加藤厚労相は、10日、残る乗客・乗員についても下船する際にウイルス検査を行うかどうか検討していることを明らかにした。
加藤厚労相「(全員)検査する場合、対応できるか、できないかいま詳細な検討をしている」
加藤厚労相は、10日の閣議後の会見で、クルーズ船、ダイヤモンド・プリンセス号でこれまで検査を行っていない3000人以上の乗客と乗員のウイルス検査を下船する際に実施するかどうか、検討していると述べた。
この船では、すでに、のべ336人が検査を受けていて、9日、新たに感染が確認された乗客・乗員6人を含め、これまでに70人の感染が確認されている。
船は9日の朝から再び大黒ふ頭に着岸していて、10日も午前7時ごろから防護服に身を包んだ人たちがプラスチックケースや段ボールなどに入った物資を手に持って船に入ったり、フォークリフトを使って船の前に、水などが入ったとみられる段ボールを並べたり、と作業が行われている。
そんな中、船内の乗客の有志が環境を改善するよう厚生労働省に求めて要請書を送った。その中には、「船内の生活環境が悪化している。重症者の放置、要望のたらい回しがある」などと書かれている。
これに対して、加藤厚労相は、これまで1850人分の薬の要請があり、9日、600人分の薬は提供したとしていて、引き続き10日から残りの1100人分の提供も行うとしている。