【カラダWEEK】“生理痛体験”広がる 多くの気づき…企業に変化も
職場で次々と苦もんの表情を浮かべる男性たち。
「生理痛の重みを体験いただける貴重な機会となっています」
都内のソフトウエア会社が機械を使った生理痛体験を行っていたのです。おなかに貼ったパッドから電気を流すことで生理痛を再現していて、人によって痛みの感じ方が違うことから強さは3段階。
「これ弱? まじ?」
「弱」を疑うほどの痛さ。では、一番強い「強」は…
「ああああああ!」
「体が曲がる」
「めちゃくちゃ汗でてくる」
「休みたいって気持ちもわかる」
同じ「強」を体験した女性は…
「平然としていられるくらい」
「波が少し近いかな」
生理を経験している女性のなかでも、痛さが24時間続く人や、1日を通して波がある人など感じ方はそれぞれです。
「大丈夫!」
「まっすぐ立てない、むり!」
「強いね」
「耐えちゃうんでしょうね」
生理痛を疑似体験した社員(30代)
「一人一人痛みが違うのは改めて学びましたし、女性同士でもわからないことがあるんだなと」
体験会の目的は、会社全体で生理痛を理解し“職場環境をよくする”ことだといいます。この日、社長自らも参加し、つらさを実感。
パナソニック コネクト 代表取締役兼CEO
「薬やナプキン、休暇の取りやすさとか見直すミーティングしようかと」
この会社では、早速ある変化がありました。生理痛体験会を行った後、早速、ミーティングを開催。まずは生理用ナプキンをトイレに置くことを始めました。
女性特有の悩みである生理痛。ツムラによる調査では、女性の61.9%が「つらさを理解してもらえない経験をした」と答えるなか、「思いやりをもって働ける環境作りのきっかけにしたい」と生理痛体験を行う企業が増えているといいます。
◇
生理痛への理解を深める取り組みは、大学でも行われています。
「え? これ弱?」
「おおおお、いっった。これ結構ひどい人じゃない?」
「あ、ストップで…(生理は)ストップって言えないですもんね」
“生理のリアル”を痛感。
大学4年生
「つらそうな人には横になる、楽な姿勢を提供してあげて、できること、最善を尽くしてあげたい」
社会にでる前に、改めて知った他者への思いやりの大切さ。大学での体験会を企画したのは、女性特有の問題などに取り組む学生団体の代表、湖口さんです。
湖口さん(21)
「妹が生理痛で苦しんでいるのをみて、自分は男性なのでわからないが、わかり合える社会にするにはどうすればいいか考えたときに、体験は大切なのかなと。“男性だから”“女性だから”ではなく、ともに協力し合って生きていけるような社会になっていければなと」
(11月4日放送『news zero』より)