【感染者急増】医療現場は“第7波”警戒 飲食・旅行業界から不安の声も
6日、東京都内で新たに8341人の新型コロナウイルスの感染が確認されました。8000人を上回るのは、約3か月ぶりです。全国でも増加傾向で、これからの観光シーズンに大きな影響が出るのではないかと、旅行会社などでは第7波への警戒が高まっています。
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東京・銀座には、朝から行列ができていました。お目当ては、5日から発売されている「サマージャンボ宝くじ」です。
6日の東京は、あたたかく湿った空気の影響で、朝から蒸し暑くなりました。暑さ対策ともに感染対策もとられる中で、みなさんが気にかけていたのは、新型コロナの感染者の増加です。
「また上がりはじめたよね」
「あんまり増えるとさぁ、宝くじどころじゃなくなっちゃうよね」
東京では6日、新規感染者が8341人と、約3か月ぶりに8000人を上回りました。
60代
「うわー、(感染者が)戻りましたね。そのうち1万人は超えるでしょ」
60代
「今これ(スマホ)で見て、ぞっとしてたところです。わたしすごいコロナ恐怖症なので」
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医療現場でも、感染の急拡大を実感していました。
新宿ホームクリニック 名倉義人医師
「陽性の方が2倍に増えたということで、コロナの患者が1日3~4人は必ず出るかなと」
前の週に比べて、先週は陽性となる人が2倍になっていたとのことです。
6日、受診していた20代の男性は、ワクチンを3回接種しているといいます。
男性(20代)
「きのうの午後から体がだるくて、夜には39度8分とか」
医師
「陽性確定です」
現在の感染状況について医師は――
名倉医師
「やはり、“第7波”にすでに入ってしまったなと、体感的にも実感しているところですね」
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こうした状況は東京の他にも…。特に感染が急拡大していて、“第7波”にあるという認識を示したのが島根県です。先月、1日の感染者が6人になった日もあり、9日には飲食店などの制限を大幅に緩和したばかりでした。
しかし、5日は「755人」と過去最多を更新。再び人数や時間など、「飲食店の利用制限」を要請しました。
飲食店からは苦しい声が聞かれました。
なが田 永田伸治社長
「(感染者の)数字を見るだけで、『またか』となって、お客さんの来店も希望“薄”という感覚になりますね」
制限が出されて以降、予約のキャンセルが相次ぎ、今後も客が見込めないことから、料金の値上げも検討しているというこうことです。
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感染拡大の影響は、都内の旅行代理店にも出ていました。5月のゴールデンウイークごろから、客が戻りはじめたばかりといいますが、現在の感染者の増加や猛暑の影響もあってか、夏休みシーズンの予約にキャンセルが相次いでいるといいます。
江南トラベル 荒井幹夫代表取締役
「夏休みは夏休みで、家族旅行けっこう増えてたんですけど、全部延期になっちゃって」
「東京都内でもし、それ(行動制限)が発令されたとしたらですね、かなりの痛手になります。全部キャンセルになっちゃいますよね」
このため、待ち望んでいたのが新たな“旅行支援策”です。感染状況が改善すれば、今月前半に開始するとしていた支援策について、木原官房副長官は6日、「今月前半に判断する」と述べました。
江南トラベルの荒井代表取締役は、「(支援策を)やってもらいたいのはもちろんですよ。こういった割引の旅行というのは起爆剤になりますので」と話し、支援策の動向に不安を募らせていました。