20日午前にも震度5強 石川・能登で地震活動活発
19日に最大震度6弱を観測した石川県珠洲市で、20日午前にも震度5強を観測しました。能登半島ではこの1年半の間に地震活動が活発となっています。
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「震度5強の地震が発生しました」
20日午前10時半過ぎ、石川・珠洲市の道の駅では、店の従業員たちが不安な様子を見せていました。
「5強、5強だって。すごい怖かった」
「いや、びっくりしたね」
当時、店内に客はいませんでしたが、酒など一部の商品が落下したといいます。
従業員
「ちょっとびっくりしてますけど。突き上げるような揺れで」
20日午前10時半頃、石川県珠洲市で最大震度5強の地震が発生しました。市内の観光名所、見附島では地震の影響か、島の岩肌の一部が崩落しました。
記者
「崩れた、崩れた、崩れたよ。見附島がいま大きな音を立てて崩れました」
また、午後3時前には珠洲市で震度4を観測するなど、能登半島で地震が多発しています。19日には珠洲市で最大震度6弱の地震が発生していて、街にも被害が出ていました。
春日神社 宮司
「もう唖然としたっていう」
市内の春日神社では、鳥居が根元から倒れ、灯籠が崩れました。
市内各地で建物のガラスが割れたり、道路に亀裂が入ったりするなど、被害が相次ぎました。
一夜明けた20日、店からは被害を嘆く声が聞こえてきました。
被害があった陶器店
「ひどい。これはないな」
店では棚に陳列していた陶器が落下し、20日も片付けに追われていました。
珠洲市などでは、これまでに手首を骨折するなど7人がけがをしたということです。
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能登半島で多発する地震について気象庁は19日、「2020年の12月頃から非常に活発な地震活動が継続しています」と話しました。
2020年の12月から20日までに、およそ150回の群発地震が起きているというこの地域。20日の地震も一連の群発地震のひとつだということですが、なぜ、この1年半の間に地震が多発しているのでしょうか。
この地域の地質を調査している専門家は…
京都大学防災研究所 吉村令慧教授
「可能性として、水に代表されるような“流体”がその場所に多く存在すると」
能登半島付近の地下に「流体」とみられる“水だまり”ができていて、それが周辺を刺激。そこに地殻変動による力が加わり、地震を多発させているのではないかということです。
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能登半島では今週、雨が予想されていて、揺れが強かった地域では土砂災害などにも注意が必要です。