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ノーベル平和賞に日本被団協 証言通じ世界に核兵器廃絶訴え続け…「戦後79年目に成果」

2024年10月12日 6:21
ノーベル平和賞に日本被団協 証言通じ世界に核兵器廃絶訴え続け…「戦後79年目に成果」

ことしのノーベル平和賞に、日本被団協=「日本原水爆被害者団体協議会」が選ばれました。日本被団協は広島・長崎への原爆投下による被爆者の組織で、長年にわたり核兵器廃絶を世界に訴えてきました。

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その「知らせ」は、日本時間11日午後6時ごろに届きました。

日本被団協 箕牧智之代表委員(広島市)
「日本被団協? これ電話せんといかん! 日本被団協に電話せんといかん! 夢の夢!」

ノーベル委員会(ノルウェー・オスロ 日本時間午後6時ごろ)
「ノルウェー・ノーベル委員会は、ことしのノーベル平和賞を日本被団協に決定しました」

ノーベル平和賞に選ばれた日本被団協=「日本原水爆被害者団体協議会」。授賞理由についてノーベル委員会は「核なき世界の実現のための努力と、核兵器が二度と使われてはならないことを、証言を通じて示した」ことや「核兵器が歴史上、最も破壊的な兵器であることを思い起こす価値がある」としています。

3歳の時に被爆 日本被団協 箕牧智之代表委員(11日午後6時ごろ)
「(戦後)79年目に成果。世界で1つしかない賞ですから、それが日本被団協になるなんて、夢にも思わなかったです」

日本被団協は、広島・長崎への原爆投下による被爆者の組織で、長年にわたり核兵器廃絶を世界に訴えてきました。

「ノーモアヒロシマ、ノーモアナガサキ、ノーモアウォー! ノーモアヒバクシャ!」

2022年8月には、デジタル技術を使って核兵器の悲惨さを伝える企画展を、アメリカ・ニューヨークで開催。

去年12月には、アメリカで開かれた核兵器禁止条約の締約国会議にも参加しました。ただ、核保有国が参加していないことなどから、日本は参加を見送り…

日本被団協 箕牧智之代表委員(去年12月)
「(この会議の場に)被爆国・日本がいないことが本当に悔しいです。腹立たしいです。 日本国民の大半が核兵器に反対しているはずなのに、日本政府が動かないことは非常に腹立たしいです」

2016年、オバマ元大統領が現職大統領として初めて被爆地を訪れた際には、当時、代表委員だった坪井直さんが、かたい握手をかわし…

日本被団協 坪井直代表委員(当時)
「人類が幸せになるためには戦争があるでしょ、それを説いてくれたけど『そういうことを丁寧にお話しされて、私の胸の内は燃えに燃えました』と言った。そしたら『ハァー』って笑ってた」

ウクライナのゼレンスキー大統領も出席した、去年のG7広島サミットを見守った際、現・代表委員の箕牧さんは…

日本被団協 箕牧智之代表委員(去年5月 広島市)
「原爆ドームを眺めてもらったら、みなさん頭のいい大統領・首相ですから、わかると思う。核兵器のない平和な世界を続けていくような、みなさん努力してくださいよと、私たち被爆者訴えたい」

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ノーベル平和賞で日本人や団体が対象になったのは1974年以来、2度目。最初の授賞は「核兵器を持たず、作らず、持ち込ませず」という非核三原則を提唱した、佐藤栄作元首相でした。

同じく「核兵器廃絶」に向けた取り組みで、50年ぶりの授賞となった今回。

日本被団協 箕牧智之代表委員(11日午後6時すぎ)
「核兵器があるから世界は安全なんだという言い方をされる。それでも核兵器があれば、テロが狙うかもしれない。周り全部、大きな核被害を受けることになる。そのことを政治家は知るべき」

日本被団協 田中重光代表委員(長崎市 午後6時すぎ)
「きょうは本当に最高の日ですね。ほんとうによかった。核兵器をなくすという運動に参加した世界のみなさんも、もらった」

被爆者 山川剛さん(長崎市 午後6時すぎ)
「私たち被爆者にとっては、これ以上の励みはない。次の世代である高校生の1万人署名とか、平和大使の活動を、被爆者は全力で支援していく」

長崎の高校生の団体からも…

核兵器廃絶を訴える高校生の団体 島田朱莉さん(17)
「とてもうれしいことだなと思いますし、活動を続けることが、平和実現への第一歩になると思う」

(10月11日放送『news zero』より)

最終更新日:2024年10月13日 14:28