全国病院で経営悪化 国に救済措置求める声
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で全国の病院で経営が悪化しているとして、国に救済措置を求める声が医療関係者から上がっています。
全国の医療機関でつくる団体が経営状況の調査を行ったところ、1100あまりの病院などから回答がありました。新型コロナウイルス患者を受け入れた医療機関では、感染防止対策で使用できる病床が減ったり、ほかの病気の患者が受診をためらったりする影響で、患者が減少しているということです。
こうした病院では、去年の同じ時期と比べ先月の利益率が12パーセント以上落ち込み、赤字になるなど経営悪化が深刻となっているということです。
一方、日本医師会なども会見を開き、全国の大学病院で、来年の3月には新型コロナウイルスの患者の診療にかかわる必要経費が5000億円にのぼると指摘しました。
こうした費用は現在の制度では大学病院の負担となるため、大学の運営も危ぶまれ、教育や研究もできなくなると危機感を示し、国に救済措置を求めています。