富士山山頂の旧測候所が存続の危機
新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、ことし富士山が閉鎖された影響で、温暖化などの研究が行われている山頂の旧測候所が存続の危機に立たされています。
富士山の山頂にある「旧富士山測候所」は、気象庁の職員が1932年から2004年まで気象観測を続けてきた場所で、現在は、国や大学の研究機関などが、温室効果ガスの濃度を測るなど、地球温暖化を捉える最前線基地としても活用されています。
しかし、ことし、富士山の閉鎖を受けて研究活動のほとんどが中止となり、施設の使用料が入らず維持費をまかなうことが難しくなっているということです。
NPO富士山測候所を活用する会・鴨川仁事務局長「ここで取っているデータというのは我々の人間活動に非常に役立つデータですから、こういったものを失うということは日本国としてもまた全世界としても損失は非常に大きいと思います」
現在、旧測候所を管理するNPOは、維持や管理におよそ2000万円が必要だとして、ホームページで寄付を募っています。