前法務大臣の河井克行容疑者と妻で参議院議員の案里容疑者が逮捕された選挙違反事件で、克行容疑者が現金を提供する際に、「次は参議院選挙をよろしく」「妻が出るのでよろしく」などと話していたとみられることがわかりました。

河井克行容疑者と妻の案里容疑者は、去年の参議院選挙をめぐり、２人合わせて９４人に約２５７０万円を配り、買収した疑いがもたれています。

関係者によりますと、克行容疑者が一部の地元議員に現金を提供する際に、「次は参議院選挙をよろしく」「妻が出るのでよろしく」などと、参議院選挙における案里容疑者の支援を依頼する趣旨の話をしていたとみられることがわかりました。

また、「これは総理からです」や「二階幹事長からです」などと話したこともあったということです。

検察当局の任意の聴取に対し、複数の地元議員が同様の話をしているとみられ、検察当局は、克行容疑者が、買収の意図を持っていたことを裏付けるものとみて、調べを進めているとみられます。

克行容疑者は現金を配ったことがあるとした上で、「地元の地盤固めのためで、買収の意図はなかった」などと容疑を否認しているとみられます。