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マスク着用すべき? 未着用でトラブル増

2020年6月26日 22:29
マスク着用すべき? 未着用でトラブル増

感染予防のマスクが日常化する中で、着用していない人をとがめたり、警察への通報も相次いでいるといいます。熱中症予防の観点からは外した方がいい場合もある中、街の人達からは不安と戸惑いの声があがっているということです。


■マスク未着用 街の声は
26日、東京・渋谷でマスクをつけずに外出することについて街の人に聞いてみると…

学生(20代)「マスクをつけているのが当たり前の世界なので、つけていない方がおかしい」

学生(20代)「つけていない人がいると少し気になる」

マスクはつけていてほしいという意見が聞こえてきました。

渋谷駅周辺を取材するとほとんどの人がマスクをつけていますが、中にはマスクをつけていない人の姿もありました。理由を聞いてみると…

学生「電車とかはつけてるんですけど、外はいいかなって」

一方でこんな声も聞こえてきました。

マスクつけてる人「『マスクないんだったら電車に乗るな』と言ってた(人を見た)。マスクパトロールみたいな感じ。」

マスクをめぐるトラブルを心配している人もいました。


■マスク未着用によるトラブル増加
お隣の韓国で起きたマスクをめぐるトラブル。地元メディアによると、マスクをせずに地下鉄に乗っていた女性が、それを注意した乗客に「病院に行ってコロナでなければ、あなたが責任を負うのか!」と逆上したというのです。


また今年2月、福岡市内の電車内では「せきをしているのにマスクをしていない人がいる」という理由で男性乗客が走行中に非常ボタンを押す騒ぎもありました。ネット上でも様々な声があがっています。

男性「ノーマスクのおじさんに蹴りいれてる人を目撃した」

女性「電車内でマスクを外していたら盗撮された」


警視庁によりますと今でも毎日10件程度、コロナ関連の通報があり、「マスクをつけていないこと」が理由の通報も含まれているといいます。

外出中のマスクトラブルが相次ぐ中、26日、皇居周辺ではマスクをつけずに走るランナーが多くみられましたが、環境省や厚労省は熱中症予防の観点から、屋外で人と2メートル以上の十分な距離を確保できる場合はマスクを外すよう呼びかけています。


■マスクをつけていない理由まで考えてみる
また、中にはマスクをつけたくてもつけられない事情を抱える人も。千葉県に住む中学3年生の加藤路瑛さんは、日頃からある症状に悩まされていました。

加藤路瑛さん(14)「靴下の縫い目とかが痛くて、何回も靴下を取り外して本当に痛かったり、気持ち悪かったりということが何回も僕自身ありますね。」

靴下の縫い目でも痛みを感じるという加藤さん。視覚、触覚、嗅覚などの感覚がとても敏感になる「感覚過敏」の症状です。

加藤さん「マスク付けた方がいいっていうのは分かってるんですけど、何回も挑戦してるんですけど、やっぱりつけられないというので困ってるというのがあります」

加藤さんは痛みを感じるもののマスクをつけることはできますが、中には全くつけられない人もいるといいます。

そのため、加藤さんはマスクやフェースシールドをつけられないことを、伝えるための意思表示カードやバッジを考案したということです。

加藤さん「なんでマスクつけてないんだって心配になったり、怖くなったりっていうことはあると思うんですね。やっぱりマスクつけてないのは何でだろうという視点を持ってほしい」

しばらく続くことが予想されるマスク生活。思いやりの心も必要となりそうです。

(6月26日 news every. 放送)