8億年前…月と地球に大量の隕石 阪大など
大阪大学などの研究チームは、およそ8億年前に大量の隕石(いんせき)が、月と地球に降り注いでいたことが、世界で初めて分かったと発表しました。地球の生態系の変化に大きな影響を与えた可能性があるということです。
研究チームによりますと、周回衛星「かぐや」を使って月のクレーターを分析したところ、およそ8億年前に、砕け散った小惑星の一部が、大量の隕石(いんせき)となって月に衝突していたことが分かったということです。
クレーターの大きさや地球との距離などから、この大量の隕石は、地球上にも降り注いでいたことになります。
これらは、6550万年前に恐竜を絶滅させた隕石の30倍以上の質量に匹敵するということです。
地球の生態系の多様化を促した要因としては、これまで噴火など地球内の環境変化と考えられていましたが、研究チームは「地球外の可能性が出てきた」としています。
また、これらの大量の隕石と「はやぶさ2」が滞在していた小惑星「リュウグウ」の元の天体が、同じものである可能性も考えられるということです。