猛暑のコロナ対策 車内で感染を防ぐには?
連日厳しい暑さとなる中、11日は40℃を超えたところもありました。猛烈な暑さの中でのコロナ対策の注意点をお伝えします。
■ことし初めて40℃超
11日、群馬県の伊勢崎市と桐生市で、最高気温が40.5℃となりました。
40℃を超えるのはことし全国で初めてのことで、それぞれの地点での観測史上1位の記録です。また、東京都心では37.3℃とことし一番の暑さとなり、2日連続の猛暑日となりました。
全国的にも気温が上昇し、午後3時までに猛暑日となったところは229地点もあります。さらに11日夜は気温が25℃以下にならない熱帯夜になるところも多いため、注意が必要です。
■熱中症 年代別の救急搬送
そんな中、熱中症の疑いで救急搬送された人が、10日は東京消防庁の管内で143人と、今シーズン最多でした。年代別にみると、70代は29人、80代は42人となっています。
高齢になると老化によって暑さを感じるセンサーが弱くなり、自覚のないまま熱中症になっていることもあります。また、汗をかきにくくなることで熱を体の外に逃がすことができなくなってしまいます。高齢になるほど気をつけなければなりません。
11日は午後3時現在で、7~96歳の男女95人が熱中症の疑いで救急搬送されました。10日の同じ時間と比較すると、すでに28人も増えています。
■熱中症による死亡例も
熱中症とみられる症状で亡くなったケースもあります。
警察や消防によりますと、10日午後1時半ごろ栃木県佐野市で51歳の男性が路上で意識不明の状態で発見されました。当時、佐野市の気温は35.8℃。熱中症の疑いで病院に搬送されましたが、死亡が確認されました。現場には自転車が残されており、自転車で外出中に倒れた可能性があるということです。
また、千葉県習志野市では10日、48歳の男性が工場内で作業中に倒れ亡くなりましたが、死因が熱中症だと分かりました。
■感染経路「家庭内」が最多
11日、東京では新たに188人の新型コロナウイルスの感染者が確認されました。2日連続で200人を下回っています。
新規感染者の内訳を年代別でみると、20~30代が約57%、40~50代が約22%となっています。重症者は22人と、10日から2人減りました。
10日の新規感染者の感染経路をみると、家庭内が最も多く30人いました。4歳と7歳の男の子が父親から感染した例や、70代女性と80代男性が同居する子どもから感染した例、10代と7歳の子どもが母親から感染した例などがありました。
東京都によると、「40~50代の感染が増えると家庭内感染の傾向が増えてくる」といいます。この年代の女性は家庭内で夫から感染するケースが多いそうです。さらに、子どもと同居しているケースが多いため、次に子どもに感染するという流れで広がりをみせているのでは、ということです。
■注意喚起 ドライブ中の感染も
東京都がお盆に際して注意喚起をしていることがあります。それが“車”です。「帰省などで車を利用する人がいると思うが、ドライブ中でも感染が見受けられる」としています。
「家族でもマスクや換気をして、感染防止につとめてほしい」と東京都の担当者は述べています。それだけ家庭内と車中での感染が目立ってきているということです。
■車内での感染対策ポイントは?
新型コロナで公共交通機関よりもマイカーで通勤するようになるなど、車の利用が増えた人もいると思います。
感染症呼吸器専門医の加藤哲朗医師に、車の中での感染対策のポイントを聞きました。
・車の窓を開けて換気
外気が通り抜けて車内の空気が入れ替わるよう、できれば2カ所開けるのが望ましいということです。1~2時間ごとに約5~10分。短時間でも良いので頻度を高くしてほしいとのことです。これは家でも同じ事が言えます。
さらに、
・マスク着用の方が無難
・会話も少なめに
・着席位置も距離をとる
とのことです。高速道路などでは難しい点もありますので、できる範囲で組み合わせてリスク減らす方が良いということです。
猛烈な暑さの中での熱中症対策、コロナ対策は非常に難しいと思います。両方正しく理解し、ともに乗り切りましょう。
(2020年8月11日 16時ごろ放送 news every.「ナゼナニっ?」より)